彫刻家の日常-2月のある週、北海道からの来客、KUMINO、ドイツでの展覧会、東京

      2018/04/16

彫刻家の大黒貴之(@Gross_Schwarz)です。


先週末、札幌近郊の江別市から
芸術家2人が訪ねにきてくれた。

2016年、岩手県大船渡市で行われた
三陸国際芸術祭2016で出会った彫刻家と
彼と古い付き合いがある老年の芸術家。

1年半ぶりの再会と新しい出会い。

話題は、お互いの近況や2016年の芸術祭の時のこと
そして自然と芸術の話になる。

そのような二泊三日の至福の時間は瞬く間だった。

今度は江別に行きたい。

2007年の夏にフェリーで敦賀から苫小牧まで、
そこから札幌経由で北見市、知床まで行ったことがある。

船旅は僕が好きな時間。

父親が急逝して、混沌としていた当時。
日本海を眺めながら湯船に浸かり、
いろいろな出来事が頭を駆け巡った。

2人の芸術家と話をしながら
北海道の光景が目の前にチラついていた。

彫刻家がお土産に持って来てくれたコーヒー豆。
彼の作品と経歴が表裏に掲載されている。
同じ街の喫茶店のオーナーにオリジナルブレンドを
つくってもらったのだという。

まだ見ぬ江別の街のその作品を想像しながら
コーヒーをドロップする。

・・・・・

奥永源寺に仕事場を構える
KUMINO工房の井上さんと
KUMINO研究を僕の仕事場で行った。

そういえば、この場所で誰かと
何かを創造するのは初めて。
そしてライブ中継も。

「吊り下げながら組み上げる」ことに挑戦した。

そのような積み木の行為は
おそらくKUMINOでしか出来ないと思う。

重力を利用したKUMINOの使い方。
これがなかなか手強い。

しかし大人が真剣に
あーでもないこーでもないと
試行錯誤しながら遊べる時間。

このような「遊びの時間」が今の社会には
とても大切だと感じる。

何かが新しく発想されるときは
真剣に遊んでいる時など
程よい緊張感があるときだと思う。

ライブが終わってから
井上さんとの話。

僕たちは後世に何を残せるか。
人が残せるものは、
3つしかないと誰かから聞いたことがある。

お金、技術、思想。

僕は何を残すことができるだろうか。

関連記事:
先人が残してきた3つのもの。私たちは後世に何を残すのか

・・・・・

ベルリンで行われる展覧会が2つ決まった。

1つはアートフェア、
もう1つは個展。

双方ともドローイングによるもので、
セミヨン・コンテンポラリーとのコーポレート。

アートフェアはイスラエル出身の作家と
2人展になる。

来週末に、今、制作中の作品2点の搬入が終わる。
その後、ドローイングの新作に取りかかる。

今日から制作の仕上げに入っていく。

・・・・・ 


昨日の夜は東京で
アートの勉強会に出席させていただいた。

世界の最前線で戦っておられる、
ある会社の社長の話を伺う事ができ、
大切貴重な時間になった。

日本のアートの現状、
国内だけの視野ではかなり厳しいと感じる。

アート業界全体、
次の10年でどうなるか。

日本での活動と平行して
常に世界を意識しながら
作品をつくり続けていく必要がある。

作家として自分の姿勢を
再確認できたと感じている。

今朝は始発で近江に戻る。

Alles Gute! (アレス・グーテ!)

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