【脱構築】ブロックチェーンは中心から周縁への移行を可能にするよ

      2017/01/15

彫刻家の大黒貴之です。

「資本主義は愉快だ!シリーズ」第4回目です。

シリーズ3回目の記事で、目下個人と個人がお金のやり取りをするとき
「銀行」がその仲介役になっていると書きました。

この仲介役になっている組織は他にもたくさんあります。

音楽や映画などを配信する会社、
不動産や車のデータを管理している法務局や陸運局などです。

私たちがそれらを「交換」するとき
通常は特定の中央管理システムを介して、
個人同士のやりとりをする必要がありますよね。

しかし、ブロックチェーン技術が普及しだすと
その管理システムを飛ばして、
直接、個人の価値を交換することができるようになるんです。

つまり、インターネット上にある世界共通の台帳で、
誰もがそこに出入りできるようになるとイメージしてください。

その台帳上であらゆる資産のやりとりができるようになるのです。

Photo credit: Sebastiaan ter Burg via VisualHunt / CC BY

21世紀は、中央集中型社会から周縁分散型社会へ移行していく?

ブロックチェーン技術によって、
中央にシステムがあってその周辺に
人間がいるという中心への集中型から
周縁の人間同士が直接つながる分散型に
変化していく可能性が高まると言われています。

中央集権のシステムは歴史上何度も失敗をしています。
関連記事:やっぱり歴史は繰り返す?まだアリストテレスの手の平で踊ってるの

また、権力が一点に集中すると一度暴走したとき
その抑止が非常に困難になります。

ですので、全ては「性善説」の立場で
彼女/彼の行動を信頼するしかありませんでした。

これはあらゆる組織に対してもいえることでしょう。

しかし、ブロックチェーンでは
インターネット上でのやりとりの管理をするのは
特定の管理者ではなく、
インターネットを使う世界中の人々が管理するのです。

これは逆にいうと「性悪説」に立っているとも言えますよね。
人は悪さをするのが性(さが)であるが故に、みんなで管理をしましょうと。

また中央管理システムが介入しないことや
現金を使用する必要性がなくなることによって、
圧倒的なコスト削減が予想されます。

シリーズ1回目の記事ではAmazonGoによって
紙幣や硬貨が無くなっていくだろうと書きました。

2回目の記事では「そもそもお金ってなんだろう?」
ということを考えてみました。

現在では、貨幣の裏付けとしてあった
金との等価交換がなくなっています。

そして、その裏付けは(国家や中央銀行への)「信用」
ということが言えましょう。

私たちはお金というものを介して
信用」という目に見えないものの交換をしているわけです。

日本の「円」という貨幣なら世界中のほとんどの国で換金できます。
それだけ日本政府や日本銀行に信用があるからです。

また、服を買うにしても、
1000円の服よりも10万円する服のほうが
生地、裁縫技術、デザイン性、ブランド力があると
「信用」して購入するんですよね。

19世紀末、イギリスで産業革命が起こりました。

その後、蒸気機関車、車、飛行機、ロケット、電車、新幹線・・・
あらゆる物質がリアル社会に姿を現しました。

20世紀末アメリカからパーソナルコンピューターが登場しました。

そして、「インターネットというヴァーチャル世界」が新たに
私たちの概念上に加わったのです。

グーグル、Amazon、人工知能、ビットコインなどの
仮想通貨やその根幹をなすブロックチェーン技術。

インターネット革命が始まり、世界中を覆いつくした資本主義は
今やヴァーチャル世界にも入り込もうとしています。

しかし、そのヴァーチャル世界はリアル世界とは
何か違う気配が漂っているようにぼくは感じています。

中央集権から個人への分散へ。

ブロックチェーン技術などを駆使したヴァーチャル世界から
新しい制度、例えば、ネオ民主主義制度のような
概念が生まれてくるのかもしれません。

私たちはとても大きな歴史的分岐点に
立っていることは間違いありません。

Alles Gute! (アレス・グーテ!)

関連記事:AI-人工知能が社会にもたらす衝撃 ロボットとの共存がやってくるぞ

参考文献

Author by gross-schwarz

プロフィール定型文一括

ご質問・ご意見・作品資料
プロフィール
彫刻
ドローイング

Facebookページのフォローしていただければ嬉しいです!

Instagram

- Instagramもやっています -


人気記事 5選

1
アートは自由がいいのか?ルールがあるほうがいいのか?日本と世界の現代アートの環境は乖離している。

アートは自由だと言われますが、大切なことは発想や想像の自由であって、なんでも有りの自由だということではないと思います。ルールがあるからこそ面白く、また感動することがあるのです。

2
ギャラリストとアーティストは二人三脚で新しい音色をつけていく

作家とギャラリストの本当に良い関係は、近すぎず、そして遠すぎず、お互いをリスペクトし、信頼、感謝できるものでなくてはなりません。ベルリンのギャラリーと仕事をしながら想うこと。

SC-preview-04 3
ベルリンのギャラリストから学ぶことと日本の貸画廊システムについて

現代アートの世界で制作した作品を発表する場所の一つとしてギャラリーが挙げられます。しかし日本とドイツのギャラリー事情は違うようです。美術に携わる人たち以外にはあまり知られていないこの事情を書いてみたいと思います。

renmen Ensemble (outdoor), 2015, Variable ,Mixed Media  (Land Art Schlosspark Wagenitz) Photo : Takayuki Daikoku 4
「圧倒的な異質性」が現代アートの一つのキーポイントになる

現代アートは、対象物をうまく描けるとか具現化できるかというところで勝負をしているのではなく、キーワードの一つに「圧倒的な異質性」を押し出すことができるかどうかが一つの勝負所ではないかと考えています。

ギャラリスト 5
現代アートにおいての重要な職業ギャラリスト。ーベルリンのギャラリストとの交流からー

現代アートのギャラリストとはどのような仕事をするのでしょうか。ベルリンのギャラリスト、H.N.セミヨンさんとの交流から垣間見たぼくの一場面です。

 - 現代社会, 思考する