ピックアップシリーズ 彫刻編② 甘く辛いあの時間はもう2度と味わうことができない

      2017/01/13

彫刻家の大黒貴之です。

彫刻作品の紹介シリーズです。

学部は絵画専攻で入学したのですが、
彫刻の方がぼくに向いていると感じて
大学院は彫刻を専攻するようになりました。

このころから木を使い始めます。
ノミなど木を彫る道具を集め出したものこの頃からでした。

忘れられた収穫 "The crop which was forgotten-

忘れられた収穫, 2000, 260×180×180(cm), 木・荒縄・和紙
Photo: Takayuki Daikoku

↓大学院の修了展に出品した彫刻「枯れ木に花を咲かせよう」

 

枯れ木に花を咲かせよう, 2001, 260×720×540(cm), 木・和紙
Photo:Takayuki Daikoku

枯れ木に花を咲かせようⅡ -Let's make withered trees to be in bloomⅡ-

枯れ木に花を咲かせよう No.2, 2001, 260×200×200(cm), 木・和紙
Photo:Takayuki Daikoku


以前の記事「制作環境を整えれることは才能。その環境が制作の継続につながる」
にも書きましたが、学校を出る頃になると
制作場所の確保をどうしようかとみんな考え始めます。

研究生や助手などになって
学校に残ることは先生や生徒たちとの関わりを保ちながら
制作もできるのでいい環境だなぁとは思いましたが、
遅かれ早かれ学校からは巣立っていかないといけません。

ですので、ぼくはノミやのこぎりなど最低限の道具で
つくれる作品にしようという気持ちがありました。

学校を出て、学生時代の同志が周りにいなくなったことに
一抹の寂しさがありました

しかし、それがドイツへ向かう大きな機会にもなったわけです。

大学受験や大学で出会った多くの同志。
芸術や人生、恋愛についてあーでもないこーでもないと語り合った。

今振り返ると甘く苦い時間だったなぁと思うんですよ。

そして、その時間はもう味わうことができない一生に一度の時間なんですよね。

関連記事:ぼくがベルリンに向かった理由 第一次渡独 2001-03年
関連記事:ピックアップシリーズ 彫刻編① 芸大時代に制作した5つの代表作
関連記事:しが美術研究所、デッサンから学んだ高校センチメンタル

Alles Gute! (アレス・グーテ!)

©大黒貴之 All Rights Reserved.

Author by gross-schwarz

Instagram

- Instagramもやっています -


人気記事 5選

1
アートは自由がいいのか?ルールがあるほうがいいのか?日本と世界の現代アートの環境は乖離している。

アートは自由だと言われますが、大切なことは発想や想像の自由であって、なんでも有りの自由だということではないと思います。ルールがあるからこそ面白く、また感動することがあるのです。

2
ギャラリストとアーティストは二人三脚で新しい音色をつけていく

作家とギャラリストの本当に良い関係は、近すぎず、そして遠すぎず、お互いをリスペクトし、信頼、感謝できるものでなくてはなりません。ベルリンのギャラリーと仕事をしながら想うこと。

SC-preview-04 3
ベルリンのギャラリストから学ぶことと日本の貸画廊システムについて

現代アートの世界で制作した作品を発表する場所の一つとしてギャラリーが挙げられます。しかし日本とドイツのギャラリー事情は違うようです。美術に携わる人たち以外にはあまり知られていないこの事情を書いてみたいと思います。

renmen Ensemble (outdoor), 2015, Variable ,Mixed Media  (Land Art Schlosspark Wagenitz) Photo : Takayuki Daikoku 4
「圧倒的な異質性」が現代アートの一つのキーポイントになる

現代アートは、対象物をうまく描けるとか具現化できるかというところで勝負をしているのではなく、キーワードの一つに「圧倒的な異質性」を押し出すことができるかどうかが一つの勝負所ではないかと考えています。

ギャラリスト 5
現代アートにおいての重要な職業ギャラリスト。ーベルリンのギャラリストとの交流からー

現代アートのギャラリストとはどのような仕事をするのでしょうか。ベルリンのギャラリスト、H.N.セミヨンさんとの交流から垣間見たぼくの一場面です。

 - 人生, 彫刻