ミシェル・フーコーのパノプティコン 誰かが作ったレールに乗るのか、自身が作るのか。

      2016/12/19

彫刻家の大黒貴之です。

ぼくたちは、知らない間に誰かが考えた
社会システムの中に組み込まれていることが多々あります。

否、生まれながらにそのシステムの中にいるのかもしれません。
気がつくと自分で自分をこうしなければならないと
思い込んでいることはないでしょうか。

大学、就職、結婚する、家を新築する、新車を買う、高い保険に加入する・・・

誰かが作ったシステム。

「引かれたレール」の上に乗るということ。

ミシェル・フーコーのパノプティコン

パノプティコンPhoto credit: Paolo Trabattoni via Visualhunt.com / CC BY

フランスの思想史家ミシェル・フーコーは、
「現代社会の人たちは自分で自分を管理している。
まるで、だれがから監視をされているように
自分がこうしなければならないと思い込んで
誰かが作ったシステムの中に入って自分を管理している。
実は、その見えない社会の仕組みこそが現代の権力である」と論考しました。

このことを彼はパノプティコン(全展望監視システム)と呼びました。

私たちは、知らぬ間にフーコーが言ったパノプティコンの監視システムに
入り込んではいないでしょうか?

2008年、アメリカでリーマン・ショックが起こり世界中で経済が混乱しました。

ぼくが大学の時、卒業するころには景気も良くなっていると言われていましたが、
それが失われた10年になり、そして20年になり、
ひょっとしたら30年になるかもしれません。
その中で多くの人が将来に不安を持っているのが現状にように映ります。

その反面、これからなにか大きな変化が起こるじゃないかともぼくは考えています。
時間はかかると思いますが、瀕死の状況から抜け出せたとき、
いろいろな場面で大きな変化が起きて見失っていた大切なものが、
もう一度取り戻されるような気もします。

幸せの感じ方や生き方って人によって違うものです。
だからみんな同じレールの上に本来は乗れるわけがありません。

どんなレールを引くのかは、当然その人の目標や
努力、それまで継続してきた結果によって違ってきます。

なんの迷いもない一本の大きなレール。

細いけどキラキラ光っているレール。

曲がりくねっているけど、たくさんの素晴らしい風景が観れるレール。

そんなたくさんの魅力的なレールがあったほうがいい。

ぼくは自身のレールを作って
その上をガムシャラに自分の目標に向かっている人たちが好きだ。

そしてそんなレールに乗っている人を横に見ながら
自身のレールをこれからも引き続けていきたい。

2008年12月27日の記事「誰かが引いたレールと自分が引いたレール」を加筆添削しました。

Author by gross-schwarz

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