嘘のような本当の話。作家にそれをいっちゃあいけませんぜ!

      2017/11/23

彫刻家の大黒貴之(@Gross_Schwarz)です。

八幡謙介さんというミュージシャンの方が
書いておられるこちらのブログをご存知ですか。
「ミュージシャンに言ってはいけないこと」

以前、ぼくも拝読させていただきました。

「これって現代アートをやっている人たちとそっくりやな」
と何度も頷いて読んでいました。

ミュージシャンや現代アートをやっている人たちは
世間的にはなんだかよくわからんことをしている人たちという
認識があるようです。
確かに世間一般的な生き方をしていない人たちがほとんどなので
その生態が気になるのは理解できます。

そう思うのは個人の自由ですから何も問題ないのです。

でもね、「それをいっちゃあいけませんぜ!」ってことを
言う人がいるのもまた確かなんです。

で、下に書いているようなことを聞く人は
意外と初対面とかそれほど親しくない人とか
作品を実際に観てないという人がほとんどなんですよね。
それがまた不思議なところなんですが。

もちろん、ぼくの活動を応援してくれている人や
作品を購入してくださっている人たちも
沢山いますので全ての人がそうではありません。

そんなことにいちいち反応するなと言われればそうなのですが、
ネタだと思って読んでください。

賢者は庭へ行く
1.「今のうちにサインもらっとかなアカンなぁ」

なんか有名になるかどうかでサインっていうのやめてもらえませんか。
作品に付随しているものがサインで、サインだけ眺めていて
何が楽しんですかね。

少なくとも、実際に作品を観て本当にいいなぁと感じてもらえたら
それもいいかなぁって思いますけど。
でも仮にサインしたとして、それどこにおいておくんですかね。

2.「どうやって生活しているんですか」

余計なお世話です。
そんなことは、作家本人が一番自覚していて
制作しながらどうやって生活していくのかをずっと真剣に考えて続けています。
それに活動をサポートしてくれる人たちもいるのです。

世界は広いです。
いろんな考え方の人がいて、それぞれが一生懸命生きています。
世の中には知らない領域のことがたくさんあります。

人に迷惑をかけるのはいただけませんが、
その人が今、生きているのなら立派に生活をしていると言えますし、
その人がこの世でするべき役目が終わったら天に召されるまでです。

少なくともぼくはそう考えています。

3.「あ~、いい趣味ですね」

お金を稼ぐことがプロだと言われればそうです。
しかし、プロという領域は幅広いんです。
例えば、プロボクサーの人たちはプロデビューしたら
すぐに稼ぐことができるのでしょうか。
今でこそ世界的に有名なフランス人の合気道家は
日本での修行後、フランスで道場を開いたとき
8畳くらいの小さな道場から出発したと聞きました。
ちなみに現代アートの作家はそのジャンルを専門に
取り扱っているコマーシャルギャラリーで個展デビューするのが
プロの入り口だとも言われています。

 
4.「この作品の何がいいのかわからない」

その人に自分の作品の良さをわかってもらいたいとは全く思いませんが
本人を面前にしてそれを言っても、
その人のためにわかるように作品をつくるわけでも
ありませんのでどうしようもありません。

5.「どんな作品をつくっているんですか?」
と聞かれたので、カタログを見せると
2-3ページ、チラッチラッとみて、後はパラパラッ
「ありがとうございました」と言って突き返される。

マジでビックリしました。

6.「こんな作品、誰が買うの」

世の中は広いんですよね。
ちゃんと買って下さる方がおられるのです。
本当に嬉しい限りですし、
その方たちのことは一生忘れませんよ。

7.「君もあんな作品つくったらどうや」

しかもこれ「大黒・恵比寿的な彫り物」を指していました。

絶対につくりませんが、仮につくったとして
それを責任持って買い続けてくれるんですかねぇ。

これも余計なお世話ですよね。

8.「作品ちょうだい」

なんで?

それほど仲良くもない人やお世話にもなっていない人から
仕事上で取り扱っているモノやサービスを
ただで頂戴といわれたらあげるのですかね?

9.「作品が売れたらちょうだい」

もはや理解不能です。

 

・・・・・・・・・・・・・

 

おそらく創作活動をやっている多くの人が
同じようなことを言われてうんざりしていると思います。
ていうか、そんなことを言われたら誰でも多少は凹みますよ。
もう慣れましたけどね。

ぼくの対処法としては創作活動をして寝て忘れる。
その時は嫌でも時間が経てばうまく整理ができますから
あとは笑いのネタにでもしてしまうことですかね。

否、ぼくなんかまだマシで
もっと酷いことを言われている作家もいると思いますよ。

作品についての批判をしてくれるんならいいですよ。
批判といっても、良い意味での批判と悪い意味での批判がありますからね。

でも、先の言葉はそれとは明らかに違うんですよね。
おそらく、現代アートとか彫刻という言葉を聞いてもイメージが湧かないので
自分が知っている言葉をとりあえず言っておこうということなんですかね。

けれども自分が知らないことでも
相手のことを考えているのなら質問の仕方も変わると思うんですよ。

ぼくとしては、質問のされ方やカタログを見てもらっている様子を
眺めるのはある意味楽しいんですけどね。

それで相手のことが判りますから。

以上、ぼくの経験談でした。

あっ、これネタですよ、ネタ(笑)

Alles Gute! (アレス・グーテ!)

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