自分探し?そんなものはないよ。自分に問い実践することと他者と関わること

      2016/11/15

彫刻家の大黒貴之です。
自分探しという言葉が以前、流行ったけれど、自分って何なのだろう。

おそらく今まで幾千万も言われたこのテーマ。

自分がやりたいことや本当の自分って何?って
ぼくも20代の頃、多くの時間をそのことに
費やしていたように思います。

その中から、ぼくが「あ~、こういうことなんかなぁ」と
気づいたことが3つ。

今回も、ぼくなりの意見をいつものように綴ってみます。

自分に問い実践すること

自己と他者-01
1つ目は、定期的に静かな時間を設けて、自分と向き合うことです。

「そんな孤独でしんどいことなんて嫌です」

ごもっともです。

しかし、孤独という言葉は、どちらかというと
消極的な言葉に受け取られがちですが、実は大切なことなのです。

自分に問うこと。

それはもう一人の自分と向き合うってこと。

「我と言う、人の心はただ一つ
我より外に、知る人はなし」

これは、谷崎潤一郎の一句。

悩めるぼくの心に響いた言葉です。

そうなんですよね。
自分の内面を知るのは結局は自分しかいないんですよね。

それから、2つ目は、先ずはなんでもいいから実践すること。

その実践の繰り返しが自分だけの経験値になっていきます。

「あ~、やっぱりこんなのやりたくなかったんだ」という気づきは
自分を知る一つの発見につながったということです。

一方で、「あっ、案外これ面白いな。なんかハマりそう!」って
気づくことができたら、それはもう大きな気づきですね。

もう一つは、他者と関わること

自己と他者-02
3つ目。
2つ目の延長になりますが、できるだけ多くの経験をして、他者と関わること。

先の孤独の中からの模索に加えて、先ずは行動する過程で
他者と接点を持つようになります。
ていうか、持ちたくなります。
「ねぇ、これ見て、知って」って。

だから、やりたいことが分からないうちは
なるべくたくさんの経験を積んで、人に揉まれる中で
自ずとわかってくるんじゃないかな。

例えば、アルバイトでもいいし、会社勤めでもいい。
それに、世界一周でもいいし、ボランティア活動でもいいし、
何かのサークルでもいい。

今まで自分が経験したことのない環境へ身を投じることが大切だと思うんです。

今では、SNSとかのヴァーチャル世界も決して無視できないけど
基本は、リアル社会です。
SNSも、とどのつまりはリアル社会の延長線上にあるものなんです。

「自分に問い実践すること」と「他者との関わり」とのバランス

自己と他者-03
これらの経験は、できるなら感覚が鋭く多感な時期。
つまり若いほど良いじゃないかな。

歳を取れば取るほど、感覚が鈍くなるし
それに家族ができたりとかで、守りに入る確率がグッと高くなってしまいます。

自分とばかり向き合っているだけでは
同じことを頭の中をグルグル回るだけになってしまいます。

だから、行動しながら、平行して他者との関わりが大切になってくるんです。

僕も、大学を出て、実家にいたときは
精神的に良くない状態が続いたことがありました。

24歳の時に単身ドイツに渡って、そこでの実践と出会いが
自分の生き方への最初の突破口になりました。

僕がベルリンに向かった理由 第一次渡独 2001-03年
http://k-daikoku.net/go-to-germany-2001/

もう一度言いますが、
自分探しとかいうけれども、
自分なんて外には無く、自分の内にしか無いんだから
しっかり自分と向き合って、もう一人の自分と格闘すること。
そして、実践すること。

それから、自分では気づいていない断片を見つけてくれるのは他者。

このバランスの中から、おのずと自分のことが分かってくるんじゃないかな。

「人はいつから大人になるのだろうか 」
http://k-daikoku.net/otonatowa/

先日、僕のずいぶん年下の後輩がカナダに行きました。

彼なりに深く考えての決断と行動だと思います。

1年間という短い期間だといいます。

周囲の雑音が入ってこない現地で、しっかり自分の心を開いて、
何か一つ掴んで日本にまた帰ってきてほしいと願っています。

 

Author by gross-schwarz

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