大黒 貴之 彫刻のないアトリエ

時計を使用したコミッションワーク「A clock with prime number」を制作しました

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【新作動画】ベルリンでドイツ人アーティストから学んだ、私のドローイングについて語ります

彫刻家の大黒貴之です。

とある方から、時計を使用したアート作品を
つくっていただきたいとの依頼がありました。

そこで私のフォールド・ドローイングと
時計を組み合わせた新作を制作しました。

私は作品を制作するとき、両義の間に発生する
揺らぎのようなものを意識しています。

自然と人間社会、二次元と三次元、静と動などの間にある揺らぎ。

自然、文化、人の心理などに見られる、
一見すると違う事柄のような二項の間にはいつも何かが発生し、
生命のごとく振動しているように感じます。

ユヴァル・ノア・ハラリ氏著作の「サピエンス全史」によると
地球上の生物で、人間のみが持っている概念は言葉と数字だと言います。
言葉と数字によって、人類は飛躍的に文明を発展させてきたそうです。
それらの発見によって、人間は新しい概念を築くことができました。
例えば、法律、貨幣、宗教、国家、IT…などは全て
人間が考え出した概念上の世界であり、
その中で現在の私たちは生活を営んでいます。

言葉には、言語の壁がありますが、
数字は世界中の誰が見てもほぼ同じ概念を
誘発できるように思います。

だからこそ国際貿易や世界経済、
また国際会計というものが成立しています。

1 と自分自身以外に正の約数を持たない自然数で、
1 でない数を「素数/prime number」と呼びます。

その数字に強さと自立性を感じます。
作品には、素数が規則正しく配列され、
その中には時計がはめ込まれています。
それ以上割り切ることができない不動の数字は、
一人ひとりが力強く自立する人たちの様を、
また時計の歩進は未来に向けて歩み続ける
彼女/彼らを暗喩しています。

また不動の数字、素数と刻々と時を刻む時計の間に、
相反する引力が伸縮する力強さをイメージしながら制作しました。

こちらのYou Tubeチャンネルから本作品の制作過程を見ることができます。

Movie
-A clock with prime number-
1分57秒
2019年
Film & photo :Takayuki DAIKOKU