TAKAYUKI DAIKOKU 人生はアートという名の想像力

外国人として国外で生活すると母国のことを、とても意識するようになる

彫刻家の大黒貴之(@Gross_Schwarz)です。

今、住んでいるラーテノウという町には、
たくさんの難民たちが住んでいます。

外を散歩すると イランやイラク、アフガニスタン、
アフリカ諸国などの人たちを見かけます。

彼らは、自分の国を「脱出」してきた難民の人たちです。

日本の地元では、南米などから出稼ぎにやってきている
人たちをたびたび見かけましたが、
難民という人たちには、会ったことがありませんでした。

ドイツで初めて会った難民の人たち

ですので、その存在は、自分にとってとても遠くに感じていました。

ドイツに来たからには、先ずはドイツ語を勉強しなきゃいけないと
ラーテノウ市にあるドイツ語の市民講座を受講した際に
初めて彼らと接し、片言のドイツ語で話をしたのを憶えています。

彼らは、母国にいることでテロなどによって
命の危険性を感じ自分の国を捨ててドイツにやってきてます。

おそらく本国にはもう帰らないでしょうし、
少なくとも、本国の情勢が正常化するまでは帰れないでしょう。

話をすると良心的な人たちばかりです。

離れて知る自分の郷里

そんな難民の人たちを見ていると思うんです。

自分の国に帰れない人ほど、
生まれ育った故郷を想う気持ちは強いのではないだろうかと。

「自分の故郷は、離れて初めて想うものだ」

と言ったのは 確か邱永漢だっと思いますが、
そのことは 外国に住んでよく実感できることです。
僕も外国人としてドイツに住んでいます。

住み続けるには、役所の外国人局で定期的に
滞在許可の申請を行い、
スタンプをもらわないと滞在できませんし、
仕事をすることにも制限がかかります。

もちろん、ドイツ国籍の人たちと同様の権利はありません。

あくまで、外国人としてその土地に滞在しているだけなのです。
それでも、僕は幸いなことに いざとなったら
日本に帰るところがあるわけです。

自分が外国人ということを強烈に意識することは
異国に住んで初めて実感するのではないかと思います。

また、その時に初めて日本人でよかったなぁと実感するのだと思います。

誰が日本という国を形成しているのだろうか

祖国というか母国というか、自分の国ってなんなのだろうということを
ドイツに住んでより多く考えるようになりました。

当然のように自分の国があり、
当然のようにその土地に住んでいるということは、
はたして自明のことなのでしょうか。

一体、誰が日本という国を形成し、
また日本人という概念をつくっているのでしょうか。

社会学者の橋爪大三郎氏は
「もし日本という国が無くなって、自分ひとりだけが
どこかの孤島に残ったとして、自分は日本人だといえるかどうか」
という問いに対して
彼は
「もしひとりになっても、自分は日本人だと宣言して
また日本を再建する意志があればそれは日本人であり
日本という国は存続する」
というような主旨のことを話されています。

参照動画:宮崎 哲弥&橋爪 大三郎 – 憲法って何?

非常に興味深く、示唆のある言葉です。

難民と人たちと接し、
また、外国人として ドイツで生活している現在、
そのようなことをよく思う昨今です。

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