テレビを見ない生活を5年、そして、8年続けて気づいたこと

      2017/11/23

彫刻家の大黒貴之(@Gross_Schwarz)です。

テレビをつけない生活

空と木
もう5~6年前から極力テレビを見ない習慣になっています。

良い内容のテレビ番組はあります。

けれども、たいていの番組の内容がつまらなくなり、
僕にとって面白いと思う番組が、早朝や深夜に放送されています。
それとちょうど、その時期にドイツに渡り
テレビが不必要になったというのも一つの理由です。

少なくともなんとなくつけっぱなしということはありません。
けれども、それがなくても生活はできるし、それに考える時間が増えます。

そもそも、テレビは私たちにとってどのような存在なのでしょうか。

テレビはなぜ存在するのだろうか?

テレビって何?-01
少し角度を変えた言い方をすると、テレビはなぜ無料で見ることができるのでしょうか。

答えは簡単。

CMがあるからです。

(NHKは、受信料を徴収して運営されていますが
100%その内容が正しいとは限りません)

企業が大金を出して、テレビという媒体を使って広告を流すために
テレビ会社は存在するのです。

テレビの内容は、決して真実であるとは限りません。

また、その内容は決して重要なことだとも限りません。

「いかに、CMを多くの人に見てもらうか」

ということをテレビ制作側は一番に考えているのだと思います。

なぜなら、テレビ局のお客さんは、番組費用を出してくれている企業だからです。

だから、同じ内容のCMを何度も流して、購買意欲を沸かせたり、
その時間最もよく視聴している年代に合うCMを流したりするは当然のことです。

ローマ帝国時代の言葉「パンとサーカス」

ローマ帝国の時代にこんな言葉があります。

「パンとサーカス」

一般市民には、食料と娯楽を与えておけば、政治に関心を示すこともなく
独裁的な政治をとりやすいと言う意味です。

アメリカの統治下で戦後から現代に至るまで、
日本では次のような政策がとられてきたのではないかと言われています。

3S政策

テレビって何?-03
「3S政策」の3つのSとは、
スクリーン、セックス、スポーツのことです。

意味は先のローマ時代の国家統治と同じ理由です。

市民には、上の3Sを与えておけば、政治に関心を持たなくなり、
政治家の都合のいいように政策が行なえるということからきているそうです。

テレビはまさにこの中のスクリーンに当てはまるものです。

CMを散々頭の中に染込ませるということと、
出演者の言葉を受動的に捉えて、自分で思考しなくなるということが考えられます。

僕たち一般市民が情報を受け取る、最も手っ取り早い手段がテレビです。

しかしながら、それらをただ受動的に受け取るのではなく
自分はそこから何を考えるのか。
ということを前提に、テレビを初めとする情報媒体を用いる必要があるのだと思います。

当然ながら、日本は民主主義国家です

テレビって何?-04

日本は民主主義の名の下に成り立っています。

主権在民。

ここで大事なのは、民主主義という制度は、市民が政治のことや社会のことを考えることで
初めて成り立つということです。

政治は政治家に任せておけばいいとか、社会のことは他の人がしてくれるとかいうのは
主権在民でもなんでもありません。

一人一人が考える時期に差しかかっているのだと僕はヒシヒシと感じています。

(2007年3月19日の記事「テレビ」を加筆添削した文章です)

やっぱり、今のテレビはつまらない

テレビって何?-05
8年くらい前からテレビはほとんど見ないことにしています。

番組が非常につまりません。

なかには、興味深い内容の番組もありますが、
必要な番組を見終えたらすぐに消すことにしています。

それに、テレビから聞こえる雑音が非常にウルサイと感じます。

テレビの中の人もそれを見ている人も同じ人

テレビ番組を作っている人たちや出演している人は、
私たちと同じような生活を送っているにもかかわらず
テレビを見ている人は
あの箱の中で登場する人を正しいと錯角してしまいがちなところがあります。

そもそも、民放は宣伝費を出すスポンサーでなりたっているのですから
出資する企業にメリットのある番組を作っているのです。

見ている人たちのことを本当に深く考えて、
番組はつくられていないと僕はそう考えています。

番組な内容がどうであれ、重きは視聴率がとれることなのです。

テレビを消した時間

テレビって何?-06
世間では、地デジや3Dといったビジュアル面が強調されています。

それがまたテレビの中でも宣伝されています。

僕はテレビを見なくなってから、
本を読む時間が増えたし、
鳥や虫の声、風や雨の音など、
たくさんの素晴らしい音を聞くことができています。

そして何が最もいいかというと
考える時間ができたということです。

私たちは便利だとか楽しいということに傾倒するあまり
考えるということを怠ってはいないでしょうか。

(2010年7月23日の記事「テレビを消した時間」を加筆添削した文章です)

Author by gross-schwarz

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