TAKAYUKI DAIKOKU 人生はアートという名の想像力

アトリエの時間は淡々と流れる。あと、常連客のこと

彫刻家の大黒貴之(@Gross_Schwarz)です。


「おい~、やっとるか?ちょっと休憩させてくれい!」

アトリエで仕事をしていると
幼馴染の親父さんが散歩の途中でフラリと立ち寄る。

ここにアトリエを構えたのは2017年の春。

当時は、歩き方に違和感があった親父さんだった。

「おっちゃん、家でテレビばっかり見てんと
歩いて運動せなアカンで」

「せやなぁ」

とよく話をしていた。

散歩を始めてから筋力が付き出したのか
だいぶスムーズに歩けるようになった。
それに顔色も良くなったように感じる。

彼とアトリエで話すことと言えば、
それぞれの昔話や近況、家族、地域の話。

その親父さんは、アートことは分からないと言うし、
現代アートとなると、なおさら分からないと言う。

アトリエの壁にゴッホの「糸杉」という
作品シリーズのコピーを貼り付けていたので、
「ゴッホは知ってるやろ?」と尋ねると
「なんやて?ゴッホ?そんなもん知らんわい」となる。

僕の作品も「う~ん、ふむぅ」と
何やらと唸りながら眺めている。

とは言いつつも、この1年間で、
その親父さんが一番多く、
僕のアトリエに来ている。

本投稿の最初にある写真は
親父さんが僕の携帯で撮影してくれた。

「なんやようわからんわ」

と言いながら。

ところが、最近、制作中の作品を観て
「この作品は、近くやとそうでもないけど、
遠くで観たらええ感じやなぁ」と、ボソリと言う。

その言葉を聞いて、
(おぉ~、僕の作品も1年ほど眺めると、
そのように感じてくれるようになるのか)
と内心、興味津々でもあり、嬉しくもあり。

アトリエで制作している時間は、
そのような時間もありながら淡々と流れていく。

・・・・・

このアトリエにも少しずつ来客が増えてきた。

地元の方たちに加えて、
大阪、京都、東京、香港、ベルリン…
遠路はるばる足を運んでくださる行為に
毎度ながら嬉しさを噛みしめるばかりである。

今週末は、札幌からお客さんが2人ご来訪くださる。

2016年、ドイツから帰国直後、
アーティスト・イン・レジデンスで
1か月滞在した岩手県大船渡市。

そこで出会った筋金入りの彫刻家と
その彼が慕う芸術家。

久しぶりの再会と新たな出会いに心を躍らせている。

翌週は、KUMINOという積み木を発案し、
販売している滋賀県の井上さんがお越しになる。

ご縁があって僕もその積み木の
あるプロジェクトに携わらせていただくことになった。

その来訪時にはKUMINO研究を僕のアトリエで行う。

KUMINOを触りながら、
最近出品なされたニュルンベルクの
おもちゃ見本市のことや
仕事のこと、また今後の展望など
いろいろと話をしたいと考えている。

Alles Gute! (アレス・グーテ!)

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