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アートのお話

アーティストのセルフブランディングについて考える:誰がアート作品に価値を付けていくのか

彫刻家の大黒貴之(@takayuki_daikoku)です。 「だいこくさんもね、自分で自分の作品の評論をすればいいんだよ」 いつの日だったか、現代アートの評論家と名乗る人からそのように言われたことがあります。じゃあ、アート界の評論家の仕事とは一体なんなのだろう?と考えたことがありました。ごく稀にアーティス...

3×SOLO TAKAYUKI DAIKOKU berlin-01
アートのお話

コマーシャルギャラリーと貸画廊:日本の貸画廊システムとその背景を眺める

彫刻家の大黒貴之(@takayuki_daikoku)です。 現代アートのアーティストは制作した作品をどのように発表していくのでしょうか? 一つはギャラリーという場所で展覧会を実施して発表すること。ギャラリーがアートフェアに参加することが挙げられます。他にも発表の場として、美術館やレジデンス、自主企画などい...

アートのお話

アート鑑賞のコツと重要性:芸術作品を鑑賞することはなぜこれから大切になってくるのか?

彫刻家の大黒貴之(@takayuki_daikoku)です。 私たちは「アート」や「アーティスト」という言葉をよく聞いたり、使ったりします。しかし、アート作品をどのように鑑賞すればよいのか、学校の授業で習う機会は少なかったのはないかと思います。公立中学校では3年間を通して美術授業がありますが、高校になると、...

アートのお話

なぜ私たちはアートに関心を向ける必要があるのだろうか?アートの価値とは

彫刻家の大黒貴之(@takayuki_daikoku)です。 日本で育った私たちが最初に、アート、つまり「美術」という言葉を最初に知るのはおそらく中学校でしょう。小学校では図工という教科で、絵や立体物などを創作します。私は、中学校、高校で美術の授業を受け持った経験があります。公立中学校では義務教育ということ...

フォールド・ドローイング 大黒貴之
現代アート

彫刻は触覚の芸術、そして「現実」と「行為」 : ヨーゼフ・ボイスの社会彫刻論とドローイング

触感の芸術、社会芸術論、フォールド・ドローイング 彫刻家の大黒貴之(@takayuki_daikoku)です。 彫刻とはどういうものかと尋ねられれば、「現実」と「行為」だと答えるでしょう。 18 世紀ドイツの哲学家ヨハン・ゴットフリート・ヘルダーは、彫刻は触覚の芸術であると論じました。またそれは世界を理解す...

アートのお話

ミハイ・チクセントミハイ氏のフロー体験:アーティストが制作をする上で大切にしていること

彫刻家の大黒貴之(@takayuki_daikoku)です。 先日、ある人から「アーティストが制作をする上で何を大切にしていますか?」と質問を受けたので「その1つは緊張感です」と答えました。日常の制作において、集中力が途切れて、緊張感がなくなったとき、一旦、手を休めて一呼吸置くことにしています。その緊張感と...

アートのお話

なぜドローイングを描くのか。ドローイングはシンプルがゆえにアーティストの実力が現れる

「スランプに陥ったときには特にドローイングをするのが良い。自分がまだ発見できていない新しい領域を見つける手がかりになるんだよ」と。ぼくのギャラリストでもセミヨンさんは教えてくれました。また彼は「それは作品の本質的特徴を表わしている」とも言いました。