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彫刻家の大黒貴之(@takayuki_daikoku)です。

あなたが行く美味しい料理店の存在を知ったのはいつですか?

以前、ある中華料理店に連れて行ってもらったことがあります。

とても美味で、ただただ舌鼓を打ちながらその中華料理を食べていました。しかし、少し考えてみるとそのお店を紹介してもらうまでは、その中華料理の味を知らなかったということになります。

つまり、お店に行って中華料理を食べる前はその美味しい料理の「存在」は、私の中には無かったのです。その「存在」を知ってもらわなければ、どれだけ美味しい料理でもそれは無いのと同じなのです。

現代アートの世界を見るとなぜギャラリストが重要なのかがわかります。いわゆるギャラリストは、良い展覧会を企画し、コレクターやメディア、美術館などの関係者たちに所属アーティストや作品のことを知ってもらうことが1つの大きな仕事です。

制作をして素晴らしい作品をつくっても誰の目にも触れられず、自分のアトリエの中に保管している間その作品は無いのと同じだといえるでしょう。

逆説的に言うと美味しい料理、良い作品、素敵な商品であるからこそより多くの人たちに知ってもらうことが必要ということになります。

それを踏まえたうえで残っていくものは、残っていきますし、淘汰さていくものは淘汰されていきます。そして、芸術作品であるならば、そのように時間の圧力に耐えて残っていくような作品が本物として昇華されていくのだと思います。

Googleの登場によって情報発信が激変した

「大黒、Google知ってるか?」

もう20年以上前の学生時代、パソコンに強い大学の同級生がGoogleの存在を教えてくれました。Googleが検索サイトであることはなんとなく知っていたのですが、当時、検索サイトと言えばYahooでした。

Yahooはご存知の通りいわゆるポータルサイトで大きなカテゴリーの中から自分が見つけたい情報を探し出していくという検索サイトです。

一方、Googleは自分が検索したいワードを入力してそれに最も見合うサイトを見つけ出してくれるサイトです。検索窓しかないそのシンプルなホームページを見て最初はとても違和感がありましたが、使い出すとあれよあれよのうちに検索と言えば、すっかりGoogleになっていました。

今では、GoogleやYahooのような検索サイトを通じて自分メディアを発信するのがもはや当たり前のようになっています。

Yahoo Japanの登場が1996年、Googleは1998年です。

それ以前は個人が仕事のことや活動情報を発信する手段は、口コミ、新聞、雑誌、ラジオ、テレビなどの第三者の手に委ねるしかありませんでした。第三者を通じての情報発信は大きな信用力にもつながると同時にその第三者のフィルターがかかることも否めません。

テレビや新聞の影響は大きいが第三者の介入によって解釈が変わる

私は日本とドイツで新聞からの取材を受けたことがあります。そのときに思ったのは自分が発言することをどのように相手が受け取るのかは当然のごとくコントロールできないということです。

同じ発言をしても取材される記者によって受け取り方が変わってしまうことは否めません。しかし、既存メディアの影響はまだ大きいですし、やはり信用の向上にもつながりますので、大事な発信源になっていることは間違いないでしょう。

一方でGoogleの登場以降仕事や活動のことを発信したい人にとってホームページやブログ、Twitter、フェイスブックなどはそれまでのメディアに加えて、自身の情報発信源になったことは間違いありません。

全ての人が自分の情報を発信する必要はありませんが自分で何かをやっていて、仕事や活動のことをより多くの人たちに知ってもらいたいと考えるのであればやはり自分の存在を知ってもらうことが重要となってきます。

最初に述べたように、とても美味しい中華料理店があってもそのお店のことを知らないとその美味しい中華料理を食べることはできませんし、存在を知ってもらわないと美味しい料理を届けることができません。

鶏が先か、卵が先か的な議論にもなってしまうかもしれませんが、結論としてはどちらも大切ということになります。


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